転職活動で選考が進むと前職調査を受けることがある?

公開日:  最終更新日:2025/08/07

前職調査とは?


前職調査とは、採用過程のひとつで、応募者のこれまでの職歴やスキル、自社に適した職務遂行能力があるかを調べることです。応募者が提出した履歴書や職務経歴書に、虚偽の内容がないかなどを確認するために行います。

ただし全ての企業で前職調査を行うわけではなく、一部の業界や企業のみです。この記事では、前職調査を実施する企業側の目的やチェックされる内容、実施する方法などを解説します。

転職活動で前職調査を行う目的

転職活動で前職活動を行う企業には、5つの目的があります。あらかじめ目的を知り、応募先から前職調査を求められた場合は対応しましょう。

応募内容に虚偽がないかの確認

企業は応募者が提出した履歴書や職務経歴書をもとに、採否を判断します。裏付ける客観的な証拠などは添えられていないため、応募内容に嘘がないかを前職調査で確認する場合があります。

隠れた問題点の把握

履歴書や職務経歴書にない、応募者が隠している情報や隠れたリスクをチェックするために、前職調査を行うことがあります。応募者自ら、採用に不利になる内容を話すことはほぼないため、入社後に起こりうる将来のトラブルを防ぐ目的の調査です。

業務に必要な能力があるかを確認

応募時に提出された書類に書かれた経歴やスキルは、本当に自社での業務に役立つレベルかを確認するとき、前職調査を行うケースがあります。以前の職場でのパフォーマンスをチェックして、自社への貢献度を確認しようとします。

所属した組織の文化から適性を見る

以前の職場の文化や雰囲気などから、自社で問題なく働ける人物かを、評価する目的があります。前職の組織文化が自社と似ている場合、スタッフとスムーズにコミュニケーションをとれ、業務遂行に問題がないと判断するでしょう。

応募書類と面接ではわからない内容を見る

応募書類や面接だけではわからない、応募者自身の人柄やコミュニケーション能力、人間関係を構築する力などを確認します。面接は時間が限られており、応募書類は不利になる情報は書かれていないため、前職調査を行ってチェックすることがあります。

リファレンスチェックとは異なる


リファレンスチェックも、応募書類や面接だけでは見えない、応募者に関する情報を集める方法です。しかしリファレンスチェックは前職調査と異なり、応募者自身がヒアリング対象者を紹介します。

応募者に、「誰に確認されるかわからない」という不安を抱かせることなく、前職での働き方などをチェックできる反面、不利な話をする相手を応募者が紹介することはないため、客観的な印象を期待できないかもしれません。

転職活動の前職調査でチェックされる内容

前職調査で見られる内容を知っておくと、不安なく対応できます。確認される可能性の高い、以下の7項目を紹介します。

退職理由

退職理由は面接で確認するケースの多い内容ですが、応募者の言葉だけでは判断の難しい内容です。退職に至った経緯を確かめておくと、採用後に離職につながる動機や応募者の価値観がわかるので、長く働いてもらうための工夫を準備しやすく、企業は知りたがります。

学歴・職歴・スキル・資格

提出した応募書類の内容が正しいかを、前職調査で確認します。卒業証明書の提出を求めることは一般的でないため、応募者の経歴や保有資格などが正しいと裏付けが欲しい場合、前職調査を行います。

職場での成果・評価

応募書類や面接で応募者本人から聞いた、以前の職場での成果や評価を、客観的な意見も聞いて照らし合わせます。応募者が内容を大げさに伝えたとしても、応募先に知られてしまうでしょう。

初めから客観的な評価を、誇張せず話しましょう。

勤務状況・人柄

前職の職場での勤務状況・仕事へ取り組む姿勢や態度・スタッフ同士の人間関係などをチェックします。中でも、業務に関わる姿勢やコミュニケーションを問題なくとれるかを確認して、自社でスムーズに働けるかを見ています。

健康状態

入社後、業務遂行に不安のある健康状態にないかを見ています。健康状態は身体面だけでなく、精神面にも及び、どちらが欠けても高いパフォーマンスは期待できないからです。

心の状態が仕事への熱意につながり、パフォーマンスと関わることから、入社前に確認したい企業もあるでしょう。健康状態はデリケートな部分もあり、面接で直接尋ねられない内容もあります。

応募者本人へ聞けない内容は、前職調査の結果から確かめる場合があります。

前職調査を実施する方法

応募先による前職調査は、応募先企業自身が行う場合と、外部へ依頼して行うものがあります。ここでは、3つの前職調査の方法を解説します。

自社の人事部などが調査する

自社の人事部所属のスタッフや採用担当者などが、応募者の以前の職場や教育機関へ連絡し、情報収集する方法です。すぐに調査を開始できるメリットはありますが、調査に関する専門的なスキルはないので、入手できる情報に限りがあります。

また、担当する他の業務もあるため、前職調査を詳しく行うことは難しいでしょう。

興信所などへ依頼する

専門的な前職調査を行う場合、興信所や探偵事務所へ依頼するケースがあります。個人情報の調査を専門に行うため、詳しく正確な情報収集を期待できる反面、コストがかかります。

応募者の中には、「企業から信用されていない」と感じてしまうこともあるでしょう。

専門の調査会社へ依頼する

前職調査を専門に行う業者へ頼む方法です。興信所などへ依頼するよりも、応募者からの印象は不信感がやわらぐでしょう。

興信所や探偵事務所への依頼と同じく、費用はかかります。

前職調査を行う業界の特徴

前職調査は、全ての企業で行われるわけではありません。数ある企業の中で、前職調査を行いやすい業界・企業の特徴を紹介します。

以下であげる業界へ応募するときは、前職調査を受ける可能性が高いと思っておくと、心の準備ができます。

信用性・顧客との高い信頼関係が重要な業界

例えば、金融・福祉・教育・防衛や警備の各業界、官公庁は、高い信用性が欠かせません。顧客との間に深い信頼関係を築く必要もあるため、採用を決める前に前職調査を行う傾向にあります。

どの業界も公共性が高いため、トラブルが発生すると社会全体へ大きな影響を与える恐れがあることから、応募者の情報収集により、問題のない人物かを確かめます。

専門性の高さが必要な業界

専門性の高さが不可欠な業界、例えば、医療・ITやハイテク・機密性の高い情報を扱う製造業・精密な品質管理が重要な製造業界・コンサルティングファームは、高度なスキルと専門的な知識が欠かせません。働くための専門資格が必要になるケースもあり、前職調査を行って、提出した実績やスキルなどに虚偽の内容がないかを確かめます。

外資系企業

外資系企業は、親会社が海外にある場合、日本の支社でも同じ採用基準を適用されることが多いです。海外では前職調査の実施が一般的なため、採用過程に入っている可能性があります。

転職活動中の前職調査についてのよくある質問

転職活動で、応募先から前職調査を求められた場合の気になる疑問について、それぞれ回答します。

Q.前職調査は違法?

A.前職調査自体は違法ではありませんが、応募者の承諾を得ずに行うと、個人情報保護の観点から違法とされる可能性が高いです。また、採用に関係のない信条や国籍などの情報を取得することも違法です。

Q.前職調査は拒否できる?

A.前職調査は応募者が了承して初めて行えるため、拒否することはできます。ただし応募先によっては、前職調査が選考過程に必要であり、情報収集ができない状態での選考は不利になる恐れがあります。

採用担当者から、「後ろめたい事実があるのでは?」と疑われる可能性もあるでしょう。もし現在の職場に内緒で転職活動をしている場合は、その旨を伝えましょう。

Q.前職調査で内定取り消しになることはある?

A.前職調査の結果により、内定取り消しになる可能性は、低いですがあります。前職で顧客やスタッフとトラブルを起こした・勤務態度が悪かった・反社会的勢力と関わりがあった場合です。

他には、金融業界へ応募している場合、金融機関からの信用が低い、多額の借金を抱えているなども内定取り消しの恐れがあります。また、内定後に応募者が不適切な発言や行動をとったことが前職調査で判明すると、内定は取り消されるでしょう。

前職調査は内定を出す前に行うケースが多く、内定取り消しになることは珍しいです。

Q.人材派遣でも前職調査はある?

A.派遣予定先から応募者の前職調査をする可能性は低いです。ただし人材派遣会社に対して、以前の派遣先企業での経験やスキルを確認するために、尋ねるケースはあります。

前職調査についてあまり不安になりすぎないようにしよう

転職活動中に応募先で、前職調査を受ける可能性はありますチェックする内容は、前職での勤務状況や業績とスキルの証明、人柄などです。

しかし全ての企業では行われず、信用性や専門性の高さを求める業界などに限られます。前職調査は応募者の承諾を得てから行い、了承を得ずに行うと違法にあたるため、確認がなければ実施されないでしょう。

グロップの評判は本当?派遣初心者が選ぶ理由とは

人材派遣会社へのグロップは、「働きやすい職場に出会えた」など、多くの方々より喜びの声を頂きました。グロップに登録した人の口コミを一部を紹介します。

S.H(33歳/男)

単身赴任で月に2回しか家族と会えない生活に疑問を感じるようになりました。最初は2年という約束だったのに、更に2年延長して欲しいといわれたので退職しました。現在はグロップを通じて仕事を紹介してもらい、通勤時間も片道10分という恵まれた場所で働けています。おかげで平日も家族の時間を大切にできるようになりました。また、紹介してもらった会社は、働き方も柔軟なこともあり、保育園の送り迎えもできるようになりました。グロップは、家庭と向き合いたい世代にこそおすすめの人材派遣サービスです。

M.T(24歳/男)

学生時代はずっと野球漬けの毎日を過ごしていました。現在も草野球チームに入っているなど、野球中心の日々を過ごしています。働きながら野球を楽しめるようになったのは、グロップという人材派遣会社のお陰です。グロップはネットでも評判の人材派遣サービスを提供していたこともあり、迷わず登録しました。グロップで紹介してもらったのが、製造業のシフト勤務でした。体力に自信がある自分にはまさにうってつけの仕事で、老翁時間も一般の仕事と比べて短いので、毎日が充実しています。

T.K(37歳/女)

結婚を機に夫の赴任先でもある広島に引っ越すことになりました。大学を卒業してから築いてきたキャリアを一度手放すことになりました。引越先で登録したグロップでは、これまでの経験を活かしつつ働ける仕事を紹介してもらいました。グロップでは、前職の経験や持っている資格を強みと捉えてくれ、無理のないキャリアプランを一緒に考えてくれました。おかげでライフステージに合わせた働き方ができています。

F.S(41歳/女)

出産を機に退職して以来、長らく専業主婦をしていたため長年のブランクがありました。加えて母親としての責任もあったため、再就職するには不安ばかりでした。しかし、登録した人材派遣会社のグロップは、今の自分に合った働き方を真剣に考えてくれました。こちらの要望を一つずつ聞いてくれ、安心して働ける仕事を紹介してくれました。子ども成長を感じながら無理なく働ける幸せを感じています。働くことを諦めかけていた私にとって、希望を与えてくれたのがグロップだったのです。

K.Y(32歳/女)

周囲との人間関係に気を遣いすぎて疲れてしまう自分にとって、職場選びはいつも難題でした。人間関係や環境の静けさ、そして業務内容の難易度などは、絶対に外せない条件でした。これらの条件を全て満たす求人を見つけるのは難しかったので、グロップに登録し手伝ってもらいました。色々な派遣先を紹介してもらえたので、良い条件で働けています。今では自分のスキルを活かしながら、集中して働けるようになりました。仕事は環境との相性が大切だと実感しています。

Y.K(40歳/女)

20代の後半から結婚、出産というイベントを経て、夫のサポートや育児など忙しい毎日を過ごしていました。昨年の夏までは家庭中心の生活を送ってきましたが、子育てが一段落したこともあり、家族と相談してそろそろ外に出て働くことにしました。とはいえ、体力やブランクへの不安があったので、最初はグロップに登録し派遣として働いています。グロップには、扶養内かつ地元勤務などの条件を提示し、全て叶えてもらいました。そのお陰で、今では家庭と仕事の両立を無理なく楽しめています。

S.N(41歳/女)

親の介護に追われながらも、少しでも社会とのつながりを保ちたいと思い、評判の良かったグロップに登録しました。介護で疲れていたので体力も心もギリギリな状態でしたが、担当してくれた方の配慮で、負担の少ない仕事を紹介してもらえました。最初は「もう無理かも」と思いながら働いていましたが、グロップで担当してくれた方は、メンタル面もサポートしてくれたので、続けられました。今では心穏やかに働けるようになり、生活にも少し余裕ができました。

M.R(32歳/男)

20代からアルバイトや派遣で食いつないできました。その過程で色々な職業、現場、働き方を経験してきましたが、年齢的にも安定した働き方をしたいと思うようになりました。また、住み慣れた東京を離れ、地元の香川に引っ越すことにしたこともあり、香川で最も評判の良かったグロップに登録しました。グロップに相談すると、地域密着型の安定企業をいくつか紹介してくれ、移住前の職場見学や地元の生活情報なども提供してくれました。そのお陰もあって、今は移住先で新たな生活をスタートし、仕事も落ち着いて続けられています。

K.R(24歳/男)

大学を中退して以来、グロップの人材派遣サービスを利用しています。グロップでは、すぐに働ける仕事を紹介してもらえました。アルバイト経験もあまり無かったので、最初は大変なことも多かったのですが、グロップのマネジメントエキスパートさんや、派遣先の先輩のサポートもあり、一週間くらいで楽しく働けるようになりました。マネジメントエキスパートさんのアドバイスで、社交的な性格を活かせる接客業を提案してもらえたことが、今の働き方を選べた最も大きな要因だと思います。

N.S(31歳/男)

親の介護をしつつ近所の工場でパートとして働いていました。正社員として働いていなかった期間が長かったため、いざ働こうと思っても、「私でもまた働けるのだろうか」と不安な気持ちが先に来てしまい、最初の一歩を踏み出せずにいました。テレビで見かけたグロップに登録し相談したところ、こちらの条件に合わせて働ける地元の職場を紹介してもらいました。正社員として働くことを諦めかけていた私が、前向きな気持ちで日々を過ごせているのは、グロップのサポートのおかげです。

まとめ

①転職活動で前職調査を行う目的をチェックしよう
②リファレンスチェックとは異なることを知ろう
③転職活動の前職調査でチェックされる内容を見よう
④前職調査の行い方を知っておこう
⑤前職調査を行う業界の特徴を学ぼう
⑥転職活動中の前職調査についてのよくある質問を見よう

著者情報

小松 元樹
プロフィール:転職コンサルタント。自身の転職経験から転職者により良い選択をしてもらいたいという願いから3年前に起業。多くの転職相談者にアドバイスをしている。
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