人材派遣会社の登録会の面接は交通費が出る?

公開日:  最終更新日:2022/03/17

登録会の面接に参加して交通費が出るかは人材派遣会社によります


人材派遣会社の登録会で面接を受ける場合、交通費支給のケースがあります。しかし交通費の支給は会社の義務ではないため、出ない人材派遣会社も多く、基本的にはないととらえましょう。

企業での交通費とは、従業員が仕事で移動するための費用をさすので、登録会で交通費をもらった場合は参加者を集めるなどが目的です。登録会の面接で交通費がもらえても、派遣先で働くときに別途交通費支給がない場合もありますが、時給に含みます。

法改正で交通費別途支給に切り替えたものの時給が下がるケース、まれに時給はそのままで別途交通費支給の会社もあるため、求人票をよく見て相談し仕事を受けましょう。

人材派遣会社の登録会での面接は、交通費が出る場合もあります

人材派遣会社の登録会とは、その派遣会社で仕事を探したい人がプロフィールや希望条件、資格やスキルなどを登録する機会を言います。登録面接や登録説明会と呼ぶ場合もありますが、内容はほとんど同じです。

人材派遣会社で扱う仕事をするには、初めに登録が必要で、登録すると担当者があなたの職歴・経験・資格・スキルなどを参考に、できるだけ希望条件に合う仕事を紹介します。あなたの適正を見て希望以外の業種や職種の紹介をする場合もあり、自分ひとりで就職活動するよりも、幅広い仕事のチャンスがあります。

登録会会場へ直接足を運んで登録する場合、交通費支給の有無は人材派遣会社によって異なります。できるだけ多くの人を集めるために支給するなどさまざまな理由はありますが、登録会の参加者に交通費を支給する義務は会社側にありません。

事前に会社のホームページや登録会開催の案内を見ると、交通費支給の有無を載せている場合があります。交通費支給ありと記載があるものの、当日もらえなかったときは尋ねても良いですが、記載がない場合は請求せずにおきましょう。

どうしても確認したいときは尋ねてもかまいませんが、交通費は出ないと言われても理由の追及は印象への影響を考えて避けましょう。人材派遣会社の登録会だけでなく、直接雇用のアルバイトや正社員の採用面接はたいてい交通費の支給はありません。

ただし正社員や中途採用の最終面接は、交通費をもらえる場合があります。

【人材派遣会社の登録会ですること】
登録会では2~3時間かけて、
・派遣会社の説明を聞く
・プロフィール登録
・担当者と面接
・スキルチェック
などを行います。

プロフィール登録は、会社が用意した書面に記入する場合と専用の画面に入力する場合があります。中には登録会へ来る前にプロフィール入力ができる会社もあり、学歴や職歴、資格取得年月日などを調べながらの作成が可能です。

登録会場へ出向く場合はスムーズな入力のために、情報のメモを持参すると便利です。

スキルチェックは、
・タイピングスピード
・WordやExcelなどのビジネススキル
などを行い、人材派遣会社によって一般常識や仕事に必要な専門知識・スキルのテストをするところもあります。

担当者との面談では希望条件の確認を行い、あなたが求める条件でできるだけ近い仕事を探せるよう確認をします。ときには担当者があなたの経歴やスキルから、希望条件にはないものの勧めたい仕事を紹介するときがあり、チャンスが広がります。

希望条件が多い人は、何を優先するか事前に考えて優先順位をつけて伝えるとわかりやすいです。もし希望の条件では仕事が少なくても、希望条件の低いところから緩めて仕事探しを続けられます。

会社が払う交通費とは従業員が仕事のために移動する費用をさします


登録会の面接に訪れる人へ人材派遣会社は交通費を支給する義務がありません。それは登録会へ出かける交通費が、個人の意志にもとづいた移動で発生した費用だからです。

たとえあなたがその会社へ登録し会社に大きな利益をもたらすとしても、まだ登録前であり自社スタッフではありません。登録会へ参加した人はたいてい登録するため、帰りにはその人材派遣会社のスタッフになるので、交通費を出したと理由づけができるかもしれません。

企業での交通費とは、会社から仕事上の命令があって移動するとき使った費用をさします。この考え方からすると、これから会社へ登録する人が移動にかかった費用は含まない可能性が高いです。

自宅から会社までの移動にかかる費用を会社では通勤手当と呼びますが、登録会への移動費はこれに当たりません。しかし人材派遣会社の中には登録会に参加した人へ交通費を渡す会社があります。

金額や渡し方にも決まりがないため各会社の裁量次第で、
・キャンペーンで一定期間のみ交通費支給
・現金ではなく、クオカードや図書カードなどを渡す
など、さまざまは方法をとっています。

現金や金券ではなく、会社名やロゴの入った文房具などをもらう場合もありますが、登録会で何かもらえるとは期待せず参加しましょう。ちなみに、新卒採用の内定者に交通費を渡す会社はありますが、まだ社員ではないため交通費とは言えません。

代わりに内定者への交通費を採用教育費として処理するケースがあることから、人材派遣会社の登録会で登録した人も内定者に近い立場として、別の項目でいくらか負担しても問題はありません。人材派遣会社の中には交通費支給ありキャンペーンを過去に開催したことがあると、また同じキャンペーンを行う可能性があります。

登録会参加で交通費がもらえる人材派遣会社にこだわりたいときは、こまめに対象の会社のホームページをチェックすると情報を入手できるかもしれません。人材派遣会社へ登録して仕事探しをする場合、1社だけにせず複数社への登録がおすすめです。

自宅から遠い会社ばかりの場合は、交通費がかさんで交通費支給ありと宣伝する人材派遣会社に惹かれやすいです。ただし遠方からわざわざ出向いて高額の交通費がかかっても、全額支給されるわけではないため、初めから出ないと思った方が気持ちが楽でしょう。

目的は人材派遣会社への登録なので、交通費の支給だけにこだわらず自分に合う担当者がいるかや、希望の職種の求人が多い会社かなどのポイントで登録先選びをしましょう。

派遣社員の時給は、交通費も含んだ金額の場合が多いです

人材派遣会社から紹介を受けた職場で働く場合、交通費はもらえるでしょうか。2020年4月施行の同一労働同一賃金制により、人材派遣業界も正社員同様交通費の支給が始まりました。

しかし全派遣社員が別途交通費支給され始めたわけではなく、時給に交通費を含むままの会社もあります。まれに時給はそのままで交通費別途支給にした会社もあり、今後派遣先を検討する場合は求人票で時給と交通費の比較をしましょう。

同じ職種で時給だけを比べると、派遣社員の方が直接雇用される人より高い額ですが、交通費を含むためです。同一労働同一賃金制が始まる前は大半が交通費込みの時給で給料を支払ったため、派遣社員の方が稼げるように見えました。

直接雇用の場合は一定額までですが交通費支給があり、距離に関わらず交通費が出ない派遣社員の中には比べて損する人もいました。派遣社員で交通費別途支給になったときは、時給が変わっていないかチェックをおすすめします。

交通費を作るために時給を減らして調整する可能性もあるからです。ですが時給は下がっても交通費別途支給の方が、納める税額は下がると期待できます。

税金は基本的に所得に課せられるため、時給で計算した給与全体が対象です。以前までは交通費も含んだ給与額への課税で必要経費分にまで課税されましたが、交通費が分かれると所得額が減り、それにともなって税額も減ります。

もし時給による給料と交通費の合計が以前とほぼ変わらないとしても、納める税金が減り、総収入でプラスになると期待できます。交通費を時給と別で受け取りたい場合、派遣先の会社ではなく登録する人材派遣会社へ相談しましょう。

交通費を分けることは難しくても、代わりに時給アップの交渉をできる場合があります。スキルや経験、資格などで人材派遣会社が重宝する人材ほど、人材派遣会社は手放したくないので時給アップの相談は通る可能性が高いです。

特に日本人は自分から交通費の別や時給アップを申し出ない傾向があり、不満を抱えたままの人が多いと言われるので、気になるときはためらわず担当者に相談しましょう。時給アップを申し出やすい機会は更新時と派遣時で、更新時は10円単位のアップですが派遣時は100円程度あがると期待できます。

これは求人票に金額を低めに載せる場合が多いためで、働く前こそしっかりとした交渉が必要です。交通費も派遣前に相談した方が、希望の通る可能性があるでしょう。

(まとめ)人材派遣会社の登録会の面接は交通費が出る?

1.登録会の面接に参加して交通費が出るかは人材派遣会社によります
人材派遣会社の登録会で面接を受けると、交通費がもらえる場合があります。交通費なしでも違法ではなく、案内に記載がなければなしの可能性が高いです。

派遣の仕事は時給に交通費が含まれ、別途支給のないケースもあります。

2.人材派遣会社の登録会での面接は、交通費が出る場合もあります
人材派遣会社から仕事の紹介を受けるには、登録が必要です。登録会は会社説明はプロフィール入力や面接などを数時間かけて行います。

登録会参加者への交通費支給はあり・なし、どちらでも違法ではなく、支給ありの表記がなければないということでしょう。

3.会社が払う交通費とは従業員が仕事のために移動する費用をさします
人材派遣会社の登録会へ来た人は自社スタッフではないため、従業員が仕事のために使った交通費には当たりません。支給の義務はないため渡さなくても問題はないものの、中には現金や金券、自社名入りの文具などで渡す場合があります。

4.派遣社員の時給は、交通費も含んだ金額の場合が多いです
面接を受け派遣先で働いた場合、交通費は法律で給料と別で支給すると変わりましたが、実際は時給に含むところが大半です。ただ交通費が別になる分所得が下がり課税額も下がる分、得になる可能性があります。

交通費別途支給になるよう、交渉してみましょう。

著者情報

小松 元樹
プロフィール:転職コンサルタント。自身の転職経験から転職者により良い選択をしてもらいたいという願いから3年前に起業。多くの転職相談者にアドバイスをしている。
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